Q. バイアグラとマカの併用について

以前バイアグラを処方していただいた者ですが、バイアグラの併用禁忌薬をネットでしらべたところ、「マカ」が併用禁忌薬に含まれているサイト(少しあやしそうなサイトかも?)があったのですが、薬局で売っているようなマカを併用すると危険でしょうか?

もし危険な場合、マカを服用した後、2、3時間間隔を開けて服用しても危険でしょうか?

A. マカは薬ではなく食べ物であるから心配は無用である

バイアグラに関する情報を検索すると個人輸入代行業者やサプリメント販売業者へのランディングサイト(見込み客のおびき出しを目的としたホームページ)が多く、そこに記載されている虚偽の情報で誤解をしてしまう方も多くいらっしゃる

この機会に、マカについて詳しくお話させていただこうと思う

アブラナ科の多年草 マカ ペルーの特産品

アブラナ科の多年草 マカ ペルーの特産品

マカとはアブラナ科の植物で、原産国であるペルーにとって貴重な外貨獲得資源となっており、植物としてのマカは政府によって国外への持ち出しを厳重に規制されているほどで、ペルー政府はマカの根の部分を乾燥粉末化した加工食品だけを輸出している

マカが有名になったのは1998年にクアラルンプールで開催されたAPEC(世界首脳会談)にペルーが初参加を果たし、当時の大統領であったアルベルト・フジモリ氏が特産品の一つとして各国に売り込んだためである

日本語を喋れる外国の大統領であるフジモリ氏の姿は日本のテレビにも多く取り上げられていたので記憶に残っている方も少なくないと思う

ペルー初の日系大統領であったアルベルト・フジモリ氏

日本語を話すことやデヴィ夫人との交友関係で有名になったペルー初の日系大統領であったアルベルト・フジモリ氏

この時に伝聞された「マカはインカ帝国時代から子孫繁栄の祈祷に用いられてきた」という伝承と、「ペルー征服のために上陸したスペイン軍の馬が次々と衰弱死する中、マカの葉を与えたところ生気を取り戻し、さらには繁殖に成功した」という逸話が精力アップにつながるという内容に歪曲され、また2001年にペルー大学が「マカの継続服用による滋養強壮に関する研究」という論文を発表し、その中の滋養強壮を精力に書き換えた物が悪意を持ってインターネット上に拡散され続けてしまった

結論から書くと、マカに精力や性欲に関わる効果が確認された事は過去に一度もなく、精力や性欲にまつわるマカの効果は都市伝説の一つと言わざるを得ないのである

しかしながら、上記の2001年にペルー大学が発表し、2002年にAndrologiaという機関紙に掲載された論文の原文では「2ヵ月以上続けて食用した場合に、実感できるほどの滋養強壮効果がある」と記載されており、滋養強壮目的であれば十分に有用な食べ物と言えよう

そしてマカとは「トマト」や「にんじん」と同様に植物の呼称であり、成分の名前ではなく、マカ特有の成分というものも存在しないことも承知しておくべき事実である

ただ、他の植物とは比較にならないほど大量の必須アミノ酸や脂肪酸、ビタミンを含んでおり、これらの成分を2ヵ月以上食べ続けることで滋養強壮効果につながっていると考えられる

随分と長文になってしまったが、マカを食べたからといってバイアグラの服用に何らかの影響を与える可能性は皆無と断言できる。 ご安心されたし

※このQ&Aは過去ログからの再掲載である