「おまえ、マスコミだろッ。頼む、知り合いの医者に聞いてくれよ~」

先週、神奈川県に住む大学の先輩から突然、こんな電話がかかってきた。彼は50代半ばで妻と離婚したバツイチ独身の64歳。サラリーマンを定年退職後、年金をもらいつつ、“健康のため”に、週4回ほど警備員のアルバイトをしている。この業界も人手不足だそうだ。

それはともかく、先輩の話はこうだ。「実は半年ぶりに彼女が出来た。40代半ばだが、グラマーでな。月末に温泉旅行に行く予定になっている。だが、肝心の薬がないッ。ほら、アレだよ。EDの……」

は? たしか先輩は蒲田のスナックのチーママと付き合ってたはず。別れたのか?

「蒲田はいまは忘れろッ。つまり、オレが薬を処方してもらっていた山手線の、駅前の病院に半年ぶりにレビトラを買いにいったら、“ない”と言われたんだ。なんでも製造元のドイツのバイエル社の工場が工事中で欠品中らしい。な、頼むよ。オレはアレがないとダメなんだ。レビトラの20ミリ、何とかならんか!」

むちゃくちゃな話である。実際、病院のHPを見ると、「世界中でレビトラが品薄状態です」とあるではないか。

「いや、それが、担当者が言うには、バイアグラで代用してはどうかと。25ミリと50ミリ、2種類のバイアグラを1個ずつ一緒に飲むと、レビトラ20ミリと“ほぼ同じ効果が期待できる”ってな。ただなぁ。レビトラの即効性は捨てがたい。慣れてる薬の方が安心だし、半年間も禁欲してたからな。来週までに、探してくれ~」

呆れた男である。

念のため、バイエル薬品のHPを確認すると、今年1月付で「供給遅延に関するお知らせ」が出ていた。レビトラ錠は10ミリも20ミリも「海外工場の生産遅延により1月初旬より供給の一時停止期間が発生します」とあった。泣いているのはこの先輩だけではないということか。

入荷は「6月か7月ごろ」(病院担当者)と言う。さて、薬ナシで愛は確かめられないのか?

引用元: 日刊ゲンダイ 再入荷は6月以降? ED薬「レトビラ」が世界中で品薄状態