水素水インチキ報道に対する考察03

水素水インチキ報道に対する考察01ならびに水素水インチキ報道に対する考察02のつづき

医療において「効果がない」と断言する確率でも、0でない限り「エビデンスがある」と言い張れるのが美容健康商品

と前回書いたので、医療における効果の座標「プルーフ(証明)」と美容健康商品における効果の座標「エビデンス(証言)」について記述することにしよう

裁判をテーマにしたテレビドラマを1度くらい観たことがあるだろう

殺人罪で逮捕された容疑者が主人公に弁護を依頼する
そんなワンシーンを用いてプルーフ(証明)エビデンス(証言)を説明してみよう

容疑者Aには殺人が起こった時間帯のアリバイがなく、動機も少なからずあるという危機的状況

憎たらしい顔をした検察は自信たっぷりだ

というのも、被害者Bと容疑者Aの共通の知人による「容疑者が被害者をナイフで刺した」という目撃証言があったのだ

ここから主人公の弁護士Cの反撃が始まる

しかし、調べれば調べるほど不利な状況が累積し、確信の持てぬまま裁判が始まってしまう…

主人公 弁護士Cは直感に従って証人Dに遠回しな質問や、同じ質問を繰り返し、ときおり検事が「裁判長!弁護側の質問は◯△□」とさえぎる 延々と続く小馬鹿にしたような質問に辟易した証人Dがポロッとこぼした証言の食い違いを見逃さず、次々と物的証拠状況証拠を元に容疑者Aに犯行は不可能だったことを証明し、最終的に真犯人は証人Dだったということを導き出して容疑者Aの無実を証明する

事務所に戻った主人公 弁護士Dはドヤ顔で決めゼリフ「証人はウソをつく」と吐く

よくある王道パターンである

法廷闘争の海外ドラマや映画を観る方はお気づきかも知れないが、英語圏においてエビデンスとは証人のことを指す

何が言いたいのかというとエビデンスはウソをつけると言うこと

上記のような意図的なウソもあれば、思い違いや思い込みによるウソもある
だから一部の国を除いて、裁判所は証言だけでは判決を下さない

証言証拠などを客観的に集め、罪の有無を裁判長や陪審員を納得させるだけの証明をしなければ判決は出ないのだ

つまりエビデンスとは要素の一つでしかなく、プルーフとは結論なのである

結論を持って効果を明言するのが医療であり、要素の一部を取り上げて効果があるように宣伝するのが美容健康商品なのである

では今回の報道内容を見てみよう

産経ニュース「有効性に信頼できる十分なデータが見当たらない」 国立健康・栄養研究所が見解

やや難解な文章の羅列になるが、当の国立健康・栄養研究所のサイトはコチラ

要約すれば、「各社が各々に効果を列挙しているが、水素を充填した水が人体に影響を与えるという明確なデータが存在しない
そもそも外部から摂取せずとも、水素分子は体内で生成できる成分である」と断じているのだ

国立健康・栄養研究所とは、その名が表すように国が国民の健康を守るために設立した独立行政法人であり、その信ぴょう性と正当性は世界レベルなのは言うまでもない

今回の報道で一部のメーカーが必死に否定しようと「行政のやることは信用できない」などと声高に叫んでいるが、よく考えてほしい

国が国民(納税者)の健康(労働力)を守るのために最高峰の研究者最高の設備を以って研究しているのだ

水素水メーカーが売上を守るために必死である以上に、国が納税者の労働力と消費を守ろうと研究している方が遥かに厳格で信頼できる

注目すべきは「有効性に信頼できる十分なデータが見当たらない」という点である

水素水インチキ報道に対する考察04につづく